「販売所のスプレッド = 悪」のように語られがちですが、本当にそうでしょうか。スプレッドの基本をふまえた上で、3つのおすすめ国内取引所を比較していきましょう。

「暗号資産の販売所のスプレッドってなに?」
「スプレッドって取引所が儲けるためだけのものなの?」
「販売所のスプレッドが狭い取引所を教えて!」

初めて暗号資産(仮想通貨)の取引をするときは、みんな分からないことだらけです。
僕自身、初めて販売所でビットコインを買おうとしたき、スプレッドの広さに驚きました!
そんな経験をもとに、販売所とスプレッドについて噛み砕いた解説から始めていきます。
暗号資産に慣れている人は、さっそくおすすめの国内取引所を比較へお進みください。
この記事でわかること
- 暗号資産の販売所とスプレッドの概要
- 販売所で暗号資産を購入するメリット・デメリット
- 取引所よりも販売所での購入が向いている人と買うときの注意点
- 販売所のスプレッドが狭いおすすめ国内取引所の比較
スプレッドの狭さなら「DMM Bitcoin」「GMOコイン」がおすすめの取引所です。
暗号資産が初めての人にもご納得いただけるよう基本から解説していくので、ぜひ参考にしてください。
暗号資産の販売所とは
暗号資産(仮想通貨)を購入できる暗号資産交換業者※のなかには、「販売所」と「取引所」の2つの場所が用意されています。
※暗号資産取引所と一般的に呼ばれています。


よく耳にするコインチェック・ビットバンク・ビットフライヤー・GMOコインなどは全て暗号資産交換業者です。
業者の販売所とは、ビットコインなどの暗号資産を業者と直接取り引きできる場所になります。
業者はさまざまな暗号資産を大量にストックしているので、投資家が買いたい・売りたいと思ったときに、スムーズに売買を完了させてくれます。
例えばヤフオクでスマホを買おうとすると、機種の種類や出品数が少なくて価格もさまざまです。一方家電量販店なら一定の価格ですぐに購入することができます。
つまり、販売所が家電量販店であり、在庫を切らさずお客さんがいつでも買える状態を保ってくれています。

この記事では、暗号資産取引所を正式名称である「暗号資産交換業者」または単に「業者」と呼んでいます。
理由は業者のなかに「販売所」と「取引所」と呼ばれる異なる暗号資産の売買方式が用意されているためです。
後者の「取引所方式」との表現が被らないように、暗号資産取引所の親しまれた呼び方を使わないでいきます。
一方で取引所は、ヤフオクでやりとりするように業者を通じて個人と取引を行います。
だからといってチャットやメッセージで交渉するのではなく、自分が買いたい価格で注文しておいて、売ってくれる人がいれば売買成立です。
販売所だと、業者が決めた価格でしか暗号資産を売買できませんが、取引所なら希望価格で取引できるメリットがあります。

今回は販売所について詳しく知りたい人やスプレッドが狭い業者を探している人にお役立ていただける記事になっています。
取引所については「暗号資産(仮想通貨)の販売所と取引所の違い」にまとめたので、ご参考ください。
暗号資産の販売所のスプレッドとは
スプレッドとは、販売所で暗号資産(仮想通貨)を購入するときにかかる手数料に近いものです。
手数料とは区別されていますが、暗号資産を販売所で買うたびに自動的に差し引かれます。
暗号資産を買うときの価格と売るときの価格に違いがあり、この価格の差をスプレッドと呼びます。
実際に販売所のスプレッドがどのように分かるか、ビットコイン(BTC)を購入するときを見てみましょう。

暗号資産交換業者の販売所では、ビットコインの購入価格(円)と売却価格(円)が同時に提示されます。

なんで価格に差があるの?同時なんでしょ?
この価格差がスプレッドです。ビットコインの例であれば、3,181,647円で買った瞬間から、売れる価格が3,026,445円に値下がりするのです。
スプレッドは155,202円、購入価格に対する割合が4.88%にも及びます。消費税のような税金が加算されているわけではありません。ただ単に購入するだけで、業者にスプレッドコストを支払っているのです。
業者によってスプレッドは異なる
販売所のスプレッドが業者によって異なる理由は、業者による経営方針の違いです。
抽象的すぎるので、2つの主な原因を取り上げてみます。
- 競合他社とのスプレッド比較
- 暗号資産ごとの販売戦略
順番に解説します。
原因①:競合他社とのスプレッド比較
複数の業者のスプレッドを比較して条件が良い方を選ぶのは、FX会社と同じです。
国内FX会社はスプレッド合戦を繰り広げており、暗号資産業界も同じ道をたどるでしょう。
いまは取引高や流動性の点から暗号資産のスプレッドを狭くすることに限界はありますが、
投資家とトレーダーのコスト負担は着実に減ってきています。
原因②:暗号資産ごとの販売戦略
業者によってたくさん売りたい暗号資産が異なります。売りたい銘柄のスプレッドコストを狭くして、マーケティングするのは当然のこと。
暗号資産の発行・開発元の企業と暗号資産交換業者の関係がわかれば、狭いスプレッドで買える仮想通貨が分かるかもしれません。
実際にそこまでする必要はなく、業者の公式アナウンスやツイッターでスプレッド縮小キャンペーンと称して公開されています。
販売所のスプレッドの決められ方
上記のようにスプレッドは業者によって異なります。暗号資産の市場レートをもとに各業者が独自に決めています。
国内の暗号資産交換業者は変動制を採用しており、レート表示方式として「2wayプライス」を採用しています。

2wayプライスにより投資家やトレーダーはスプレッドを自ら算出することができます。FX会社の固定スプレッドは、2022年8月時点で採用されていません。
FXの通貨ペアよりも暗号資産のボラティリティが高いことや、取引高の小ささ、各業者が安定した流動性を確保できない点が考えられます。
販売所のスプレッドが狭い基準
販売所のスプレッドが「狭い」「広い」を判断する基準値はありません。
全ての業者に共通することは、ビットコイン(BTC)・イーサリアム(ETH)・リップル(XRP)など、流動性が高い銘柄のスプレッドは比較的狭くなることです。
FXなら提示率でFX会社の固定スプレッドを評価したり、データ集計会社の統計によって客観的に狭いスプレッドを提供する業者を判断できます。
一方で、暗号資産交換業者のスプレッドをリアルタイムに評価してランキングされたものは見当たらないため、2wayプライスで各業者のスプレッドを計算して比較する必要があります。
販売所のスプレッドの変動制とは
販売所のスプレッドが価格の動きに合わせて常に変化することを変動制と言います。
FXの主要銘柄は業者がスプレッドの原則固定を採用していますが、暗号資産交換業者のなかでスプレッド固定のサービスはありません。
アルトコインなら売買タイミングによって原則固定よりもスプレッドが狭くなる可能性もありますが、負担するコストが計算しがたいデメリットと裏腹な関係にあります。
販売所のスプレッドが広がる時間帯と時期
販売所のスプレッドが広がる時間帯を避けて、低いコストで収益率を高めていく必要があります。
スプレッドが広がる時間帯は、ニューヨーク市場が閉まる時間帯で日本時間の6時~7時ごろになります。
また各市場が開場した直後はボラティリティが高まりスプレッドが広がる傾向にあります。
暗号資産に次いで長く開いているFX市場における開場から閉場タイムスケジュール(夏時間)を確認しましょう。

冬時間は夏時間に+1時間するのみです。株式・FX市場では各国の市場が重なる時間帯において売買代金の膨らみが顕著に表れます。
暗号資産市場は単純に適用できないですが、長期的には歴史に習う傾向にあるのでお役立てください。
また、年末年始や欧米市場がクリスマス前後では流動性が低くなりスプレッドが拡大します。
その他、アメリカとロンドンの祝日が重なる日は欧州時間から日本時間の早朝にかけて薄商いになります。
流動性が低く、ボラティリティが高まる時間帯や時期を把握しておくと、スプレッドが大きくなるリスクを避けることができます。
販売所のスプレッドが広がる原因
販売所のスプレッドで大きな含み損を抱えないためにも、スプレッドが広がる要因を確認しましょう。
- 重要指標の発表前後
- 要人発言
- 流動性の低下
暗号資産の市場も他の金融市場との相関性が高まっています。株式・債券・FXの相場変動に連動するので、外部要因を無視できなくなりました。
原因①:重要な経済指標の発表前後
経済指標をはじめ、金融市場が重要とみなす指標は大きく4つに分けられます。
- 金融政策に関する指標
- 景気動向に関する指標
- 雇用状況に関する指標
- 物価推移に関する指標
各指標の重要度は時期によって変わります。2022年以降はリセッションがテーマになり、インフレ指標となる物価動向指数と米国金利を市場は注視しています。
暗号資産はナスダック株式指数との相関性が高く、重要指標の発表前後に株価指数とともに仮想通貨市場のボラティリティが高まる傾向が従来よりも強くなりました。
原因②:要人発言
株式とFXマーケット関係者は、要人発言に耳を傾けています。
マーケットに影響を及ぼす要人として、中央銀行の総裁や財務大臣は最重要人物です。一国の大統領や首相よりもマーケットにインパクトを与えます。
景気の現状や今後の見通しがある程度明らかになることで大口の注文が入り、ボラティリティの高まりとともにスプレッドが広がります。
原因③:流動性の低下
流動性の低下は「販売所のスプレッドが広がる時間帯と時期 #time」の他にも、人気のない暗号資産によく見られます。
期待値が低くなったアルトコインは「草コインや魔界コイン」に分類され、物好きな個人がさわる程度の取引高です。
魔界コインは将来性がないプロジェクトに対して用いられますが、草コインのなかにはロードマップどおりの進捗にも関わらず、投資家の資金が入っていない銘柄もあります。
流動性が低い銘柄はスプレッドが拡大しがちで短期取引には不向きですが、長期投資として一攫千金を狙える妙味にあふれています。
暗号資産によってスプレッドは異なる
販売所のスプレッドは暗号資産によって変動します。最大の理由は業者における流動性の違いです。
流動性とは暗号資産を買うこと・売ることがスムーズにできるかを表すものです。
流動性が高ければ、買いたい価格・売りたい価格で速やかに注文は通りますが、流動性が低ければ全く注文が成立しないこともあります。
例えば、イーサリアムのスプレッドが購入価格の2%に対し、同じ取引所でも人気のないアルトコインはスプレッドが5%になっているパターンです。
販売所のスプレッドと手数料の違い
投資家とトレーダーにとってスプレッドは手数料と同じようなものですが、両者は異なるものです。
手数料とは手続きにかかる費用のことで、スプレッドは売買取引で生じるコストのことです。
暗号資産に関わる手数料は次のとおりです。
- 口座開設・維持手数料
- 入金手数料(日本円と暗号資産で異なる)
- 購入にかかる手数料
- 売却にかかる手数料
- 出金手数料(日本円と暗号資産で異なる)
- ロスカット手数料
- レバレッジ取引のオーバーナイト手数料

7つも負担しないといけないの?
実際には暗号資産交換業者がほとんど手数料を無料にしてくれます。負担するのは、購入・売却手数料のみです。
この2つの手数料も業者の取引所方式を利用すれば安くすむので、実際に大きな負担になるのはスプレッドコストのみです。
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「暗号資産(仮想通貨)を買うときにどれくらいの手数料がかかるか?」をハッキリさせるため、「暗号資産の購入にかかる手数料はいくら?おすすめの取引所を徹底比較」にまとめました。口座を開設する0スタート地点から7つのステップに分けて解説したので、ぜひご参考ください。
販売所のスプレッドの計算方法
スプレッドの計算方法はシンプルで購入価格と売却価格の差を計算するのみです。
FXのようにpipsを考える必要もなく、販売所のプライスボードに提示される円単位ですべて算出できます。
暗号資産の販売所のスプレッドと損益の関係
販売所でビットコインを購入するときを例にして、値動きに対してスプレッドが利益を減らす様子を図解します。

1BTC=300万円で購入する時、売却価格はスプレッドを差し引かれて提示されます。
購入時からビットコインが値上りしても、ほぼ一定幅のスプレッド分がマイナスとなった安い価格でして売ることができません。
ビットコインの売却が完了すると、スプレッドが利益を圧服して収益率が低くなります。
スプレッドコストは取引回数が増すと負担が大きくなる
一回の取引に対して常にほぼ同額のスプレッドが発生します。仮に同じ利益を得たとしても、取引回数に比例してスプレッドコストがマイナスになります。
上図を例にして、ビットコインの購入から売却において、同じ値幅の中における取引回数の違いでスプレッドコストをいくら負担するかを考えてみます。
1BTC300万円で購入、350万円で1BTC売却、スプレッドを10万円のとき
利益 = 350万円 - 300万円 - 10万円 = 40万円
1BTC300万円で購入、325万円で1BTC売却、325万円で1BTC買い戻し350万円で1BTC売却、スプレッドを10万円のとき
利益 = (350万円 - 325万円)+(325万円 - 300万円)-(10万円 × 2) = 30万円
シンプルな計算式が示すとおり、暗号資産の売買回数が多くなるほどスプレッドコストが重くのしかかります。
数秒~数分で取引を終えるスキャルピングをする人は、スプレッドを必ず確認してください。
長期投資のスプレッドコストは小さい
長期投資がメインの人は、スプレッドコストによる収益率低下は微々たるものです。
よってスプレッドコストの優劣で暗号資産交換業者を選ばないようにしましょう。
ファンダメンタルズの確かな暗号資産を3年以上にわたって投資するとき、どんな条件の業者であれば安心して資産を預けておけるでしょうか。
仮想通貨冬の時代と言われる中、潤沢な資本も必要です。悪質なハッカーが攻撃してくる中、堅牢で盤石なセキュリティ耐性の構築は絶対条件です。
経営方針はオーナーの独断になっていないでしょうか。クリプトと相性の良いweb3の成長事業に投資しているでしょうか。
従って、長期投資のために暗号資産交換業者を比較するときは、販売所のスプレッドの優先順位を下げるようにしましょう。
販売所で暗号資産を購入する3つのメリット
販売所を利用した暗号資産(仮想通貨)の購入には3つのメリットがあります。
- 一度に大きな金額の取引ができる
- 操作方法がシンプルで分かりやすい
- すぐに注文が通る
1つずつ見ていきましょう。
メリット①:一度に大きな金額の取引ができる
各業者は取り扱っている暗号資産を大量に保有しているので、一般個人の注文であれば1回で全て約定します。
例えば最大注文数量を明示しているGMOコインを参考にします。
銘柄名 | ビットコイン(BTC) | イーサリアム(XRP) | リップル(XRP) | ドージコイン(DOGE) |
最大注文数量 | 5BTC/回 | 100ETH/回 | 100,000XRP/回 | 200,000DOGE/回 |
日本円換算 | 1,592万8千円 | 2,555万4千円 | 490万6千円 | 211万4千円 |
ビットコインとイーサリアムのように取引高が大きい暗号資産は1回で受注する金額が高く、時価総額が小さくなるにつれてドージコインのように金額が小さくなっていきます。

プティ:ちなみに、一人の力で日経平均を動かせる男で書籍デビューしたcisさんは2006年の売買代金が1兆8000億円に及んだそうです。
クリプトの市場に大口を招き入れるには、もっと多くの商いが必要ですね。
メリット②:操作方法がシンプルで分かりやすい
販売所で使う注文パネルは極めてシンプルです。「買う」「売る」「数量」の3つを指定して、注文を確定するボタンをタップするだけ。

どの業者もスマホのユーザビリティにこだわりぬいており、面倒な作業を一切介さない使用になっています。
暗号資産の取引になれていない初心者さんでも、直感的な操作で売買を完了させることができます。
メリット③:速やかに注文が通る
大口の注文が通ることにも通じますが、暗号資産(仮想通貨)交換業者が持っているコインを提示された価格で直接購入するため、約定拒否などは一切ありません。

慣れないうちは暗号資産の取引を面倒に感じるものです。
スプレッドを差し引かれても販売所が利用されるのは、3つのメリットのおかげでストレスを感じないからですね。
販売所で暗号資産を購入する2つのデメリット
初心者さんが使いやすい販売所もメリットばかりではありません。
- スプレッドコストがかかる
- 購入価格を指定できない
2つのデメリットについて解説します。
デメリット①:スプレッドコストが高い
販売所の最大のデメリットは、スプレッドコストが高いことです。

暗号資産交換業者によって、スプレッドを手数料と表示していたりもします。
市場価格に対して概ね0.1~5.0%がスプレッドとなり、平均3%くらい手数料としてマイナスになると考えておけば良いです。
デメリット②:購入価格と数量を同時指定できない
2つ目のデメリットは、購入価格と数量を同時に指定できないことです。保有したい数量を指定すると、購入価格は販売所の2wayプライスで表示された価格で買うことになります。
GMOコイン販売所におけるエンジンコインの注文パネル(2wayプライス表示)で確認します。

取引数量を10,000ENJに指定すると、金額指定ができなくなってしまいます。
上記では1ENJの売却価格は92.613円、購入価格は97.363円と決められています。ちなみに購入価格に対するスプレッドは4.88%です。
販売所で暗号資産を買うときの注意点
販売所で暗号資産(仮想通貨)を購入するときに注意することが2つあります。
- アルトコインのスプレッドの広がり
- スプレッドの狭さは同じ時間で評価する
- スプレッドの狭さだけで業者を選ばない
1つずつ解説します。
注意点①:アルトコインのスプレッドの広がり
暗号資産交換業者は販売所のスプレッドで変動制を採用しています。
上記の「販売所のスプレッドが広がる時間帯と時期」とともに、人気のないアルトコインについては販売所の注文パネル(2wayプライス表示)でいつもよりスプレッドが広くなっていないか確認してください。
多くの人が取引したいと考えるイーサリアム(ETH)やビットコイン(BTC)などの銘柄は業者が数量を確保して密度の高い売買が行われています。
一方でアルトコインは活発に取引が行われないことから、市場が不安定化してボラティリティリティが高まったときは顕著にスプレッドが拡大します。
注意点②:スプレッドの狭さは同じ銘柄と時間で評価する
暗号資産交換業者は販売所のスプレッドに変動制を採用しており、スプレッド幅は一定ではありません。
業者間のスプレッド比較をするときは、チェックする銘柄と時間帯を固定して評価しないと正しいデータを得ることができません。
注意点③:スプレッドの狭さだけで業者を選ばない
純粋に短期取引の売買のみで取引手数料を安くしたいのであれば、スプレッドの狭さだけで選べばよいです。
一方で、長期投資を目的に5年以上にわたって暗号資産を業者に預けるときには、スプレッド手数料を重視しないほうが良いでしょう。
業者におまかせする積立投資も販売所のスプレッドコストがかかってくるので気になるところです。
しかし、仮想通貨冬の時代と言われる中、潤沢な資本も必要です。悪質なハッカーが攻撃してくる中、堅牢で盤石なセキュリティ耐性の構築は絶対条件です。
経営方針はオーナーの独断になっていないでしょうか。クリプトと相性の良いweb3の成長事業に投資しているでしょうか。
従って、長期投資のために暗号資産交換業者を比較するときは、販売所のスプレッドの優先順位を下げるようにしましょう。
取引所よりも販売所での購入が向いている人
ここまで販売所の概要からスプレッドの基礎知識、メリットとデメリット・注意点を確認してきました。
暗号資産交換業者の取引所よりも販売所での購入が向いている人は次のとおりです。
- 平均3%のスプレッドコスト(手数料)が気にならない
- 業者から直接速やかに暗号資産を購入したい
- 注文や決済で面倒な作業を一切いれたくない
- 投資したい暗号資産が販売所でしか取り扱われていない
- 利用したい業者に販売所方式しかない
①~③について、業者が作業コスト(②、③)を負担する手数料としてスプレッドコスト(①)が高くなる裏腹な関係です。
④について、GMOコインは世界の投資家に大人気のミームコインである「ドージコイン(DOGE)」を販売所のみでの取扱になります。
⑤について、当サイト「クリプトーク」で紹介する業者にはありませんが、販売所方式のみの業者を紹介するときにはその旨を強調してお伝えしていきます。
販売所のスプレッドが狭いおすすめの国内取引所を比較
初めて暗号資産(仮想通貨)を買う人の多くは、スプレッドの他に調べて業者を選べば良いか悩むことでしょう。

販売所を利用する人が調べておきたいことを代わりに調査しました!
次の6つの評価項目をもとに3つの国内業者を紹介しますね。
- 口座開設が簡単ですぐに取引を開始できる
- 各種手数料が安い
- 潤沢な資本で暗号資産冬の時代も安心
- 顧客資産の分別管理と堅牢なセキュリティ
- 暗号資産の種類・取扱銘柄数が豊富
- スマホアプリ・取引ツールの充実した機能が使いやすい
6つの基準を満たした上で、スプレッドが狭い(手数料が安い)国内取引所からご案内します。
- DMM Bitcoin
- GMOコイン
- コインチェック(Coincheck)
なお、スプレッドの評価は8月5日のビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)で行っています。
取引所名 | 最小注文数量 | 販売所のスプレッド |
---|---|---|
GMOコイン | 0.00001 BTC / 回 | 500円(149,888円 ÷ 300) |
コインチェック | 0.001BTC相当額 | 611円(183,300円 ÷ 300) |
DMM Bitcoin | 0.0001BTC | 260円(78,035円 ÷ 300) |
取引所名 | 最小注文数量 | 販売所のスプレッド |
---|---|---|
GMOコイン | 0.00001BTC/回 | 107円(10,660円 ÷ 100) |
コインチェック | BTC建てで0.001BTC相当額 | 152円(15,230円 ÷ 100) |
DMM Bitcoin | 0.001ETH/回 | 43円(4,277円 ÷ 100) |
取引所名 | 最小注文数量 | 販売所のスプレッド |
---|---|---|
GMOコイン | 1XRP/回 | 500円(2.5円 × 200) |
コインチェック | BTC建てで0.001BTC相当額 | 920円(4.6円 × 200) |
DMM Bitcoin | 1XRP/回 | 380円(1.9円 × 200) |
1つずつご紹介します。
DMM Bitcoin

会社名 | 株式会社 DMM Bitcoin |
暗号資産の種類 | 20種類(BTC、ETH、XRP、TRX、ZPG、LTC、BCH、XLM、ETC、OMG、ENJ、BAT、MONA、ADA、DOT、IOST、XTZ、XEM、QTUM、XYM |
口座開設と維持管理の手数料 | 無料 |
日本円の入金手数料 | 無料 |
販売所の手数料 | スプレッド(変動制) |
詳細 | DMM Bitcoin 公式サイト |
GMOコインの販売所で暗号資産を買うメリットは次のとおり。
- 最狭スプレッドを提供!
- 取扱銘柄数は国内トップの20銘柄
- レバレッジ2倍の取引ができる
- DMMグループの潤沢な資本と堅牢なセキュリティで安心
- 初心者さんも直観的に使えるスマホアプリで簡単に管理できる

最狭スプレッドで手数料コストを大幅削減!
販売所で買える暗号資産の種類は国内トップの20銘柄。
ジパングコインなど独自銘柄も扱っており、販売所で選ぶ楽しみが増えています♪
詳細については「DMM Bitcoinがおすすめの人は?」にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
GMOコイン

会社名 | GMOコイン株式会社 |
暗号資産の種類 | 22種類(BTC、ETH、BCH、LTC、XRP、XEM、XLM、BAT、OMG、XTZ、QTUM、ENJ、DOT、ATOM、XYM、MONA、ADA、MKR、DAI、LINK、FCR、DOGE※)※DOGEは販売所のみで取扱い |
口座開設と維持管理の手数料 | 無料 |
日本円の入金手数料 | 無料 |
販売所の手数料 | スプレッド(変動制) |
詳細 | GMOコイン公式サイト |
GMOコインの販売所で暗号資産を買うメリットは次のとおり。
- スプレッドは国内業者のなかでも抑えめ
- 取扱銘柄数は国内トップクラスの19銘柄
- 暗号資産FXでレバレッジ2倍の取引ができる
- GMOグループの潤沢な資本と堅牢なセキュリティで安心
- 初心者さんも直観的に使えるスマホアプリで簡単に管理できる

販売所で買える暗号資産の種類はDMM Bitcoin次ぐ多さ!
イーロン・マスクも投資しているドージコインもありますよ。
IEO(コインの上場)にも積極的で、販売所で選ぶ楽しみが増えています♪
詳細については「GMOコインがおすすめの人は?」にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
暗号資産の販売所のスプレッドに関するよくある質問(FAQ)
ここからは販売所で暗号資産(仮想通貨)を買うときにスプレッドについてよくある質問をまとめます。
販売所のスプレッドを狭くする方法は?
暗号資産交換業者を利用する投資家やトレーダーが各銘柄のスプレッドを狭くことはできません。
一方で「販売所のスプレッドが広がる要因」や時間帯と時期は分かっているので、暗号資産を買った時点から大きな含み損を抱えるリスクを回避するために再度ご覧になってください。
FXのようにスプレッドが原則固定の販売所はある?
国内の大手暗号資産交換業者であるDMM Bitcoin、ビットバンク、ビットフライヤー、コインチェック、GMOコインなどは変動制を採用しています。
ただし、キャンペーンにより対象銘柄を限定して一時的にスプレッドが原則固定になることはあるでしょう。
販売所のスプレッドが原則固定になるキャンペーンを見つけ次第、当サイト「クリプトーク」でもご紹介していきます。
まとめ:暗号資産の販売所のスプレッド負担は大きい
ここまで暗号資産の販売所とスプレッドを見てきた中で、決して安くない手数料(スプレッドコスト)になることが分かりました。
販売所は速やかに大きな金額の注文が成立し、スマホアプリや取引ツールが使いやすく、面倒が作業が一切ない大きなメリットを受けることができます。
長期投資を除いて暗号資産からの収益率を高めることを第一にすれば、販売所のスプレッドを無視することはできません。
その一方、手数料(スプレッドコスト)を許容できるのであれば、販売所を選ばない理由が見当たりません。
暗号資産を買うときの目的を明確にすることで、販売所か取引所の選択に迷うことがなくなります。
当サイト「クリプトーク」を通じて、web3時代の暗号資産運用を楽しんでいただけたら嬉しいです。