
web3スマホ「Saga」の発売で改めて注目を集めているソラナ(Solana)。STEPNをはじめとした有名プロジェクトと提携して世界の投資家から注目されているプロジェクトです。
この記事でわかること
- ブロックチェーンソラナ(Solana)と暗号資産(仮想通貨)SOL(ソル)の概要
- ソラナが速い処理・安い取引コスト・高いスケーラビリティを実現出来る理由
- ソラナが提携する有名プロジェクトとSOLの価格上昇に関わる好材料について
先に結論を言うと、ソラナはブロックチェーンが抱える技術的な問題を解決し、他のチェーンから必要とされるプロジェクトです。
ソラナのブロックチェーン(Solana)が使われることにより、暗号資産のSOL(ソル)の価格も右肩上がりに上昇していくでしょう。
将来性の高いソラナについて分かりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
ソラナ:Solana(SOL:ソル)とは

ブロックチェーン名 | Solana(ソラナ) |
暗号資産名 | SOL(ソル) |
シンボル | SOL |
価格 | 5,566.84円 |
時価総額 | 1,907,411,945,656円 |
時価総額ランキング | 9位 |
詳細 | Solana公式サイト |
ソラナ(Solana/SOL)とはスイスのジュネーブに拠点があるThe Solana Foundationによって管理・運営されているブロックチェーンです。
何十億人もの人がブロックチェーンの恩恵を受けられるネットワークの構築を目的としており、高いスケーラビリティと安い手数料を実現しています。
ソラナはDAppsと呼ばれるブロックチェーン上に構築されるアプリケーションを十分に活用できる基盤となるように設計されており、レイヤー2などのソリューションが不要で、1秒間に5万トランザクションです。
ちなみに、ビットコインだと7トランザクション/秒、イーサリアムでも15トランザクション/秒であることから、ソラナの優れた処理速度をご理解いただけるでしょう。
2020年3月にローンチしてからソラナのエコシステムは急拡大しており、DeFiやNFTにも使われるプロジェクトになっています。
ソラナのネイティブトークンはSOL(ソル)で、コンセンサスアルゴリズムはPoS(Proof of Stake)、独自技術としてPoH(Proof of History)があり、ソラナの高いパフォーマンスを支えています。
またソラナはDAppsプラットフォームとして有名なイーサリアム(ETH)・アバランチ(AVAX)・ニア(NEAR)などと競合しています。
DAppsプラットフォームの王者はイーサリアムですが、その牙城を崩すかもしれないブロックチェーンとして世界に認識されてから暗号資産(仮想通貨)SOLの価格が高騰したこともあります。
個人投資家から注目されるソラナですが、将来的には法人向けサービスの提供を目標としており、市場規模の拡大を期待されています。
ソラナ(Solana/SOL)の特徴
ソラナ(Solana/SOL)には大きく分けて4つの特徴があります。
- PoH(Proof of History)でハイパフォーマンスを実現
- 有名プロジェクトと提携してエコシステムが拡大
- 他のブロックチェーンと相互運用できる
- ステーキングができる
ソラナのブロックチェーンは高く評価されていることが分かりますよ!
特徴1:PoH(Proof of History)でハイパフォーマンスを実現
1つ目の特徴は、PoH(Proof of History)で処理速度が速く、取引コストが安く、スケーラビリティが高いことです。
Transactions per second | 1,531 |
Avg. cost per transaction | $0.00025 |
Validator nodes | 1,788 |
PoHはコンセンサス・アルゴリズムPoSの外で共通の時計を持つ新しい技術です。
例えば、イーサリアムでハードフォークをするときブロックの番号を指定します。時間ではなくブロックの番号で指定する理由は、ブロックチェーン上の時間の概念として、ブロック番号で共通の時間を認識しているためです。
ハードフォークとは:双方に互換性のない状態で永久にブロックチェーンが分岐すること
イーサリアムはPoS上でブロックを作る時に時間の流れを共有していますが、ソラナはPoSの外でも時間の流れを共有するPoHを実現しました。
なお、バリデータの投票によるコンセンサス形成は他のPoSと同じです。
バリデータとは:ブロックチェーンに記録されるデータの内容が正しいかどうかを検証するノード(暗号資産のネットワークに接続する端末)のこと
ソラナの処理速度が速い理由は、ブロックを作る前にバリデーターが時間を共有しているので、1個前のブロックができるのをまたなくても次のブロックを作り始めることができる非同期処理を可能しています(PoHの概念)
つまり、PoSのコンセンサスが不要な結果、速い処理速度・安い取引コスト・高いスケラービリティを達成しています。
特徴2:有名プロジェクトと提携してエコシステムが拡大

2つ目の特徴は有名プロジェクトと提携しながらソラナ・エコシステムを拡大させていることです。
Solanaの高速・低コストなプラットフォームを100以上のプロジェクトが利用しており、その中にはSTEPN(ステップン)やbraveブラウザ、ステーブルコインのUSDCやUSDTまでも含まれています。
ソラナと提携するプロジェクト例
- Audius(イーサリアムから移行してきた音楽プロジェクト)
- Brave(web3時代の次世代ブラウザ)
- Chainlink(ブロックチェーンネットワークと外部をつなぐプラットフォーム)
- StepN(Move-to-Earnの火付け役)
- Serum(分散型取引所)
- USDC(ステーブルコイン)
- USDT(ステーブルコイン)
- BR1 Metaverse(メタバース内3人対戦型シューティングゲーム)
DAppsの王者として君臨しているイーサリアム(ETH)がDeFiやNFTゲームのプラットフォームとして大成功している理由は、優秀なDAppsや暗号資産(仮想通貨)プロジェクトが数多くイーサリアムチェーン上に構築されているからに他なりません。
ソラナもイーサリアムを追従しており、DeFiに必須となったChainlink(チェーンリンク)やステーブルコインのUSDTとUSDC、海外の大手取引所大手FTXのローンチしたDEX(分散型取引所)のSerumなど、有名プロジェクトや後がソラナ上で構築されています。
特徴3:他のブロックチェーンと相互運用できる
3つ目の特徴は、イーサリアムなど他のブロックチェーンと連携して相互運用できることです。
ビットコインをはじめ他のブロックチェーンは互換性がないために、ネットワークの混雑による遅延やガス代の高騰などの問題が発生しています。
ソラナ(Solana)はインターオペラビリティ(相互運用)によって、スケーラビリティ問題を抱えているブロックチェーンの遅い処理速度と高いコストの改善を目指しています。
すでにソラナはスタートアップの「Sertus One」と連携して、ブロックチェーンのイーサリアムとソラナを相互に接続するブリッジ「Wormhole」を発表しています。
WormholeはETHやERC20トークンをSolanaブロックチェーンのトークン規格であるSPLトークンへと接続し、ETHやERC20はSolanaの処理の速さやコストの安さといったメリットを受けられます。また、イーサリアムネットワークにいつでも価値を戻すこともできます。
ソラナはイーサリアムで実証したWormholeのインターオペラビリティを他のブロックチェーンへ展開する計画です。
特徴4:ステーキングができる
4つ目の特徴は、ステーキングができることです。
暗号資産(仮想通貨)には売買の価格差から得られるキャピタルゲインの他に、ステーキングと呼ばれる形でインカムゲインを受け取ることができます。
ステーキングとは:特定の暗号資産を一定の間あずけることで報酬が得られる仕組み。ブロックチェーンの適正な稼働のために、保有する暗号資産を提供する見返りです。
ステーキングを行うと基本的に一定の期間は暗号資産を他の口座へ動かせなくなるので、将来性がある銘柄でなければ行う人が少なくなります。
仮にステーキンの間に価格が下落しても将来性のある暗号資産であれば価格がもとに戻る可能性が高いため、損切りしてインカムゲインを失うことを防げるからです。
ステーキングを提供する市場において、ソラナ(Solona/SOL)のステーキング率を調べることにより長期投資家の保有割合を測る指標になります。
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GMOコインでステーキングが開始されたカルダノ:Cardano(ADA:エイダ)もあわせてどうぞ。ソラナと同じくDApps開発にも力を入れています。
暗号資産(仮想通貨)SOL(ソル)の価格推移

ソラナの暗号資産(仮想通貨)のSOL(ソル)は2020年のローンチ以降、100円~500円のレンジを推移していました。
ところが、世界最大級の取引所FTXのCEOサム・バンクフリードマン氏(愛称アフロ)によるツイッターでの買い煽り発言のあと徐々に価格が上昇し、2021年2月には1,700円を超えました。

当時はDeFiが流行するとともにイーサリアムのスケーラビリティ問題が注目されていたこともSOL(ソル)の値上りを後押し、2021年11月には28,000円を超えました。
2021年の500円あたりでSOL(ソル)を購入した投資家は、50倍以上の利益を稼いだことになり、大成功した暗号資産の一つです。
2022年以降は暗号資産・株式市場の暴落によってSOL(ソル)も厳しい展開が続いていますが、web3スマホ「Saga」を来年発売するなどソラナ(Solana)の成長に期待が持てます。
ソラナ(Solana/SOL)の将来性・成長性
ここからはソラナ(Solana/SOL)の将来性・成長性について、市場規模を拡大させる直接的な材料と長期的な成長に必要な材料にわけてご紹介します。
世界最大級の取引所FTXからの高い評価
イーサリアムからDAppsやDeFiのシェアを奪える可能性がある
長期の成長に必要な技術・人材の支援と強化
2022年は悲観相場ですが、成長の種はこの時期にまかれるので調査をしてお伝えしてきます。
世界最大級の取引所FTXからの高い評価
好材料1つ目は、世界最大級の取引所FTXからの高く評価されていることです。
FTXは自社のDEX(分散型取引所)を構築するチェーンとしてソラナを選択しました。CEOサム・バンクフリードマン氏はソラナが草コインの時代から注目してプロジェクトを進めていました。
世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所であるバイナンス(Binance)と深いかかわりのあるバイナンススマートチェーン(BSC)も成功していることから、世界最大級のFTXに支持されるソラナの未来は明るいと言えるでしょう。
イーサリアムからDAppsやDeFiのシェアを奪える可能性がある
好材料2つ目は、イーサリアムからDAppsやDeFiのシェアを奪える可能性があることです。
先述の「有名プロジェクトと提携してエコシステムが拡大」のとおり、多くのDappsがソラナの安く高速な環境に魅力を感じています。
たとえばDeFiブームで知名度を高めたDEX(分散型取引所)のSushiSwap(スシスワップ)です。Uniswap(ユニスワップ)に次ぐ規模で、知名度の高いイーサリアムベースで作られています。
スシスワップでは既にBSCチェーンやPolygonチェーンなど異なるチェーンにも接続できます。高騰する手数料問題の対策として、SushiSwapをSolanaチェーン上に移行する話もでてきています。
つまり、世界最大級のDEXでさえもSolanaのブロックチェーン技術を高く評価しており、今後も有名なDAppsがソラナ(Solana)に移ることも考えられます。
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DappsやDeFiで市場シェアを拡大する「IOSTの特徴や将来性」をまとめました。医療や地球環境など社会問題解決にIOSTチェーンが活用されており、ソラナチェーンとは毛色が違う部分などぜひご参考ください。
長期の成長に必要な技術・人材の支援と強化
好材料3つ目は、長期の成長に必要な技術・人材の支援と強化を着々と行っていることです。
ソラナは「何十億人もの人がブロックチェーンの恩恵を受けられるネットワークの構築」を理念として掲げています。エコシステム内のプロジェクトと一緒にメンバーと意見を交わしながら進む道を決めていく方針です。
まさに「DAO(分散型自律組織)」ですね。暗号資産(仮想通貨)プロジェクトの将来性を考える際には、従来の資本主義の考えをできるだけ持ち込まないようにすることが大切です。
ソラナはブロックチェーンの分散化への取り組みとして、ステークプール・デリゲーションプログラム・サーバー支援プログラムを実施しています。
またエコシステムの支援として、ハッカソン・クリエイターファンド・ゲーミングファンド・ソーシャルコミュニティファンドで、Solanaチェーンを利用する人たちを支援しています。
ソラナ(Solana/SOL)の最新注目ニュース
ここからはソラナ(Solana/SOL)のニュースで特に注目を集め、暗号資産(仮想通貨)SOL(ソル)の価格を動かした情報をご紹介します。
ソラナがweb3スマホ「Saga」を来年発売
ソラナ(Solana/SOL)ブロックチェーンの開発元ソラナラボ(Solana Labs)の子会社が、web3スマートフォンの「Saga」を6月24日に公開しました。

ソラナモバイル(Solana Mobile)とスマホ開発企業OSOMが連携して「Saga」を開発しています。
6月25日現在ウェイティングリストが公開されており、登録するには前払金として100USDC(約13,500円)が必要です。
Sagaはアンドロイドスマホで、オープンソースソフトウェアツールキットの「Solana Mobile Stack (SMS)」が搭載されます。
そしてSolana Mobile Stackには、決済アプリ「Solana Pay」やアプリ配信システムの「Solana dApp Store」が組み込まれています。
スマホがブロックチェーンを世界的に普及させる橋渡し役となるか?Saga、そして各ブロックチェーンとスマホの新サービスに注目です。
Sagaを通じてブロックチェーンを知らなくてもその技術の恩恵を受けられる世界が想像できますね。
ソラナが米国ロビンフッドで取引開始
米国で人気の投資アプリ「ロビンフッド(Robinhood)」で、暗号資産(仮想通貨)ソラナ:Solana(SOL:ソル)を取引できることが4月12日に分かりました。
同時にコンパウンド:Compound(COMP:コンプ) 、ポリゴン:Polygon (MATIC:マティック)、シバイヌ:Shiba Inu(SHIB:シバ)の3銘柄も取引できるようになります。
ロビンフッドはアメリカの若者に人気で、ゲームストップ株を空売りしていて機関投資家を個人投資家の買いでギブアップ(焼いた)ことで話題になりました。
大手の市場や人気アプリに採用されると投資家の資金が入りやすくなるので、暗号資産SOL(ソル)の価格が上昇しやすい材料となります。
ソラナ(Solana/SOL)とは?まとめ
ここまでブロックチェーンのソラナ(Solana)、そしてSolanaチェーン上で発行される暗号資産(仮想通貨)のSOL(ソル)について解説してきました。
処理速度の速さ、取引コストの安さから、数々の有名プロジェクトから注目されていることが分かりましたね。
この記事を3つにまとめると
- 理念「何十億人がブロックチェーンの恩恵を受けるネットワークの構築」の通りエコスシテムが拡大
- 独自の強みPoHで速い処理速度・安い取引コスト・高いスケーラビリティを実現
- 他のブロックチェーンとの相互運用やweb3スマホの発売など将来性ある事業も順調
かつて分散されていたインターネットが統合されて世界の人々がお手軽に使えるようになりました。現在は分断されているブロックチェーンを相互利用したり統合するなど、私たちがブロックチェーンを知らなくても使えるようにする時期に入っています。
ソラナ(Solana)の処理速度の速さ・取引コストの安さ・スケーラビリティの高さ、そしてインターオペラビリティによって、ブロックチェーンが抱えている問題を解決し世界に普及する大きな役割を果たすのではないでしょうか。
次世代スマホのSagaはいずれ訪れるweb3時代への布石でしょう。数々の有名プロジェクトとの提携、そして将来性ある事業を展開するソラナの暗号資産SOL(ソル)の価格も長期的に右肩上がりに伸びることを期待していきましょう!
ソラナ:Solana(SOL:ソル)に関するよくある質問
最後にソラナ:Solana(SOL:ソル)に関するよくある質問をまとめてます。
暗号資産(仮想通貨)SOL(ソル)のステーキングをする方法は?
SOL(ソル)のステーキングをするには、暗号資産(仮想通貨)取引所または暗号資産ウォレットを利用する必要があります。
個人がウォレットを利用してステーキングから利益を得るには、面倒な作業が求められます。一方で取引所では手数料を差し引かれるものの、SOL(ソル)を預け入れておくだけで報酬の一部を受け取れる手軽さからおすすめです。
日本の取引所はSOL(ソル)のステーキングサービスを提供していないため、海外取引所のバイナンス(Binance)などを利用する必要があります。
「バイナンスでSOL(ソル)をステーキングする方法」をまとめたので、ぜひお役立てください。
web3スマホ「Saga」を日本で買う方法は?
Sagaはアメリカ・カナダ・イギリスで2023年初頭から発売予定で、2022年6月時点で日本における販売は予定されていません。
ただしソラナ社はブロックチェーン業界の世界的な普及を目指していることから、日本人ユーザー向けにカスタマイズされてweb3スマホをリリースしてくるでしょう。
ちなみに、Sagaの価格は1,000ドル(約13万5,000円)で100ドルのUSDC(約13,500円)の前払金で先行予約を受け付けています。