NEMの価格と将来性、おすすめ取引所と買い方を初心者の方にも分かりやすく解説。NEM(ネム)は経済的な自由・平等の実現を目的とした暗号資産(仮想通貨)です。

シンボルジムの誕生で再度脚光を浴びたブロックチェーンのNEM(ネム)ですが、投資家としてはさらなる価格上昇を期待できるか将来性が気になるところ。
ネムが発行する暗号資産XEM(ゼム)は2つの大きな事件で急騰と暴落を経験しており、相場で苦楽を味わいながら現在に至っています。
そんなネムの特徴や強みを紹介して、過去の価格動向から将来性・今後との価格見通しまでを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
NEM(ネム)とは?XEM(ゼム)との違い

暗号資産名 | NEM(ネム) |
シンボル | XEM |
発行上限枚数 | 90億枚 |
価格 | 5.61円 |
時価総額 | 50,518,754,256円(約505億円) |
時価総額ランキング | 90位 |
詳細 | NEM/SymbolのDiscord |
NEM(ネム)はNew Economy Movementの頭文字から命名され、2015年3月に誕生した分散型のブロックチェーン開発プログラムです。
NEMを日本語訳にした新しい経済活動が示す通り、国や政府に縛られない新たな経済の仕組みを構築することを目的にプロジェクトが進められています。
実際にはネムがプロジェクトの名前でゼム(XEM)がネムプロジェクトにおいて使われる暗号資産の名前ですが、使い分けるのが面倒なためかゼムについてもネムと呼ばれていることが多いです。
ネムはシンガポールを拠点とするネム財団によって運営されており、2022年9月現在も使いやすく高速なブロックチェーンとするために開発が続けられています。
ネム財団とは:NEMで作られる経済圏の拡大を目指して、2017年3月にシンガポールで設立された財団法人です。政府・学会・産業界、そしてエンドユーザーにNEMの使用を促進する活動をしています。
また、最近の多くのweb3プロジェクトは匿名性が高く、投資した資金を持ち逃げされないかの不安を拭えないが実情です。
一方でネムプロジェクトは運営元であるネム財団の創設者たちの写真付きプロフィールが公開されていたこともあり、新興スタートアップに必要な信頼の獲得に大きく寄与しました。
また、イーサリアム(ETH)よりもメインネットの立ち上げが早く、新陳代謝の早い暗号資産の中では安定した地位を獲得しています。
NEM(ネム)5つの特徴
ここからはNEM(ネム)の特徴を5ご紹介します。
- 国家や企業にも採用される実績と信頼性
- コンセンサスアルゴリズムにPoIを使用
- EigenTrust++でセキュリティが非常に高い
- 事業用途に対応する独自機能を搭載
- XEM(ゼム)の発行枚数が上限に達している
これらがネムの強みやメリットでもあり、暗号資産XEM(ゼム)の将来性を考える際に役立ちます。
特徴①:国家や企業にも採用される実績と信頼性
第一に、すでに国家や企業にNEMの分散型ブロックチェーンが採用されていることです。
国家や企業に独自ブロックチェーンが採用されるケースが少ない中で、NEMの導入例を2つご紹介します。
リトアニアの中央銀行がネムで記念トークンを発行
国家がネムを使用した例は、リトアニアの中央銀行がNEMのブロックチェーンを用いて電子的な記念トークンを発行したことです。
このトークンは特定の条件を満たして集めると、リトアニアの法定通貨の銀貨と交換できるrNFTに近い役割を果たしています。
rNFTとは:アートや宝飾品などの実物に紐づくデジタル証明書となるNFTです。リアルな物の証明書という観点でNFTが普及することが期待されます。なお、不動産や土地の所有権などもrNFT化できます。
Luxtagが偽造防止・所有権保護の課題解決にネムを採用
企業がNEMを使用した例は、Luxtag(ラックスタグ)というマレーシアの会社が偽造防止や所有権保護の課題を解決するためにネムを用いたサービスを開発していることです。
実際の用途としては大学の卒業証明や高級品の真贋保証を目的としており、rNFTに分類されます。
これからはNEMの技術を起点にしてリアルなものとNFTがつながり、さらに背後にあるブロックチェーンが身近なものになっていきそうです。
特徴②:コンセンサスアルゴリズムにPoIを使用
続いてはコンセンサスアルゴリズムにPoI(Proof of Importance)を使用していることです。PoIが高く評価された結果「国家や企業にも採用される実績と信頼性」に至っています。

コンセンサスアルゴリズムってなに?
コンセンサスアルゴリズムとは、ブロックチェーンにどのように情報を記録していくか、仮想通貨ネットワークをどう維持していくかという方法です。
簡単に言えば、その暗号資産における絶対的なルールとなります。ビットコインのコンセンサスアルゴリズムはPoW(Proof of Work)で、3つのデメリットがあります。
- 電力消費が大きい
- 処理性能が低い
- 手数料が高い
また、最新のIT機器に更新し続ける必要があるので、資金力がないとネットワークの維持作業から報酬が得られません。
そのため資金力がある組織の独占状態になりやすく、ネットワーク保持者が稼ぎやすい状態を作ってしまいます。
その一方、PoIはネットワークを維持して検証する作業機器の性能ではなく、ネットワークへの貢献度に応じた仕組みにしました。
これにより、ネットワークへの貢献度に応じて報酬を受け取りやすい環境を整え、新しい経済活動を実現しています。
特徴③:EigenTrust++でセキュリティが非常に高い
3つ目の特徴は、セキュリティが非常に高いことです。
NEMは特殊アルゴリズムのEigenTrust++(アイゲントラスト)を搭載し、ネットワーク参加者(各ノード)の動向を監視することで裏切りを行った者を排除しています。
NEMのセキュリティはCERT(サート)※にも評価され、イーサリアムやリップルを差し置いて最も安全と判断されました。※2002年に中国で設立されたサイバーセキュリティセンター
EigenTrust++により、NEMのネットワークは悪意ある負荷をもたらされることもなく安定に稼働を続けています。
特徴④:事業用途に対応する独自機能を搭載
4つ目の特徴は、新しい経済を支えるブロックチェーンとして事業活動に適した機能を提供できることです。
事業用途に適したNEMチェーンゆえに、上記「国家や企業にも採用される実績と信頼性」を獲得しています。
例えば、プログラミング不要で独自の暗号資産(仮想通貨)のモザイクを制作したり、指定アカウントによる許可制で送金する仕組みのマルチシグなどが上げられます。
いずれも実用的であることから、NEMの技術は企業ニーズを取り込みやすいと言えるでしょう。
特徴⑤:XEM(ゼム)の発行枚数が上限に達している
最後にNEMの暗号資産であるXEM(ゼム)の発行枚数が上限に達し、インフレを抑制して価値が保たれやすいことです。

たくさんあるものの価値ってどうなるの?
例えば金(ゴールド)が、銅・鉄・アルミのようにたくさん世の中にあふれていたら、みなさんは価値を感じるでしょうか?
暗号資産も同じで、発行枚数が増えて希少性が低くなれば、大きなメリットが得られない限り価格の上昇が厳しくなります。
株式投資でいうところの株式の希薄化や、金融緩和によるお札の大量印刷と同じです。
暗号資産XEMはすでに発行枚数上限のおよそ90億枚をすでに発行し終わっているため、流通量が増加することによる価値低下の心配は不要です。
なお、イーサリアムのように実用性が高く需要が高ければ、発行上限枚数に関係なく価格が上昇することは留意してください。

なお、イーサリアムのように実用性が高く需要が強ければ、発行上限枚数に関係なく価格上昇の期待が高まります。
Symbol(シンボル)とは
Symbol(シンボル)とはネム財団が開発したネムのブロックチェーンをもとにした仮想通貨プロジェクトです。
プロジェクトはシンボルですが、シンボル内で使われる仮想通貨はジム(XYM)と呼ばれています。
ネムは開発者の実験環境として開発されている面がありますが、シンボルはネム以上に高い処理能力を求める企業や公的機関の需要に特化したブロックチェーンとなっています。
シンボルは、特に処理速度やセキュリティ柔軟性が改善されて使いやすいブロックチェーンとなりそうです。
ただし2つのプロジェクトの目的が異なっていることから単純に比較することはできず、ネム自体の開発も今後はしばらく続く予定になっています。
また、暗号資産ジム(XYM)は多くの仮想通貨プロジェクトが行うICOやIDOといった手段で販売されるのではなく、実際に2021年3月にネムを所持している人にいる人に1対1で割り当てられました。
例えば100NEMをもっている人には100XYMが割り当てられたことになります。ネムをもっていた人からすれば、無料で新しい暗号資産XYMが手に入ったので大変ラッキーですよね。
また、シンボルは暗号資産の新しいトレンドであるDeFiやNFTの分野での使用が想定されています。
特にDeFiの分野では有名になりつつあるファントム(FTM)とすでにパートオーナーシップを締結しています。
このようにシンボルは新しいブームとの親和性が高いため活用しやすく、Web3.0時代にさらに市場を拡大することが期待されています。
NEMの暗号資産XEMの価格推移
これまでにNEMの暗号資産XEM(ゼム)はどんなニュースや事件に振り回されてきたのか?過去のチャートで価格推移を見ていきましょう。

2017年度末までは緩やかな上昇傾向で、20円から30円程度のレンジの価格をつけていました。
このあたりでWechat(ウィーチャット)のメッセンジャーアプリと提携するという誤報が流れたことにより、価格が急騰!年明けの2018年1月には一時250円にまで上り詰めました。
しかし1月下旬にコインチェックがハッキングされて大量の暗号資産ネムが不正に流出した事件発生。
流出した暗号資産XEMについてはコインチェックが補償を請け負ったものの市場に与えた印象が悪く、暗号資産XEMの価格は暴落します。
さらに不運なことに、暗号資産全体も下落傾向に入り暗黒の時期に入りました。
その後は3円から10円までの価格帯で長らくレンジを作っていましたが、2020年11月にネム財団がネムブロックチェーンをもとにしたシンボルを発表すると暗号資産XEMの価格は一気に上昇し、一時80円前後の値段をつけるなどの価格上昇も見せました
XEMの低迷する価格推移から草コイン中の有望銘柄としても注目されています。「10倍から以上の価格上昇が狙える草コインの探し方・見つけ方」をまとめたので、一攫千金を狙うためにお役立てください。
NEM(ネム)の価格予想と将来性
これまでボラティリティの高い値動きを見せてきた暗号資産のXEMですが、ここからは将来性と未来の価格について2つのポイントから予想してみます。
NEMのブロックチェーンが企業や国家に採用される
暗号資産NEMの将来性を占う1つ目は、ブロックチェーンのネム自体が今後も企業や国家に採用される可能せです。
ネムは上述の通り、仮想通貨プロジェクトにしては珍しく、比較的多くの企業や国家に使われています。
企業や国家は公的な責任が大きいため信頼性や安定性を重視します。
そのためそれらの機関がブロックチェーン技術を導入しようと考えた場合、セキュリティが高く評価されていて長い間問題なく稼働しているネムのブロックチェーンは公的なプロジェクトに採用されるやすいと考えられます。
mijin(ミジン)がさらに普及する可能性
暗号資産ネムの将来性を占う2つ目は、プライベートチェーンのmijin(ミジン)がさらに普及する可能性です。
mijinはネムのプライベートチェーン版で特定の企業や団体のみが使えるブロックチェーンです。
数百社への導入実績があり、すでに多くの企業から評価されていることがわかります。
ネムとmijinはブロックチェーン上で連携しているので、ミジンが活躍するほどネムも注目される可能性は高いでしょう。
NEM(ネム)の買い方とおすすめ取引所
ここからは実際にネムの購入方法についてわかりやすく解説します。国内の暗号資産取引所の多くが取扱っているので、どこで買ったらいいのか迷う方もいるでしょう。
できれば、少しでも安くネムを買いたい。
そんな方におすすめしているのがコインチェックです。国内大手取引所であるコインチェックなら簡単かつ安全、しかも500円からネム(暗号資産XEM)を購入することができます。
さきほどハッキングされたことをお伝えしたので心配になる方もいると思いますが、ハッキング事件後は東証プライム上場の大手証券会社マネックスグループがコインチェックを運営しています。
潤沢な資本力で万全のセキュリティによりサービスが提供されているので安心してくださいね。
ちなみに「コインチェックがおすすめの人は?特徴・メリット・デメリット・評判を調査」を記事にしたので参考にしてください。
NEM(ネム)のまとめ
ネムとは国や政府に縛られない新たな経済の仕組みを目指しているブロックチェーンであり、暗号資産のXEM(ゼム)を発行している。
ネムには次の4つの特徴がありました
- コンセンサスアルゴリズムにPoIを採用
- インフレへの懸念がない
- セキュリティが強固
- 国家や企業に使われている
ネム財団はシンボル(Symbol)という新しい暗号資産を発行しています。シンボルはネムのブロックチェーンをもとにしていますが、企業や国会での使用がさらに推進されるように、高い処理性能や柔軟性が備わっており、新しいブームに親和性が高いのが強みです。
そしてネムの将来的な成長可能性について2つの注目ポイントがありましたね。
- ネム自体が今後も盛んに企業や国家に使われる可能性
- ネムのプライベート・ブロックチェーン「mijin」が普及する可能性
本記事を通じてネムのブロックチェーンの普及、そして暗号資産XEM(ゼム)の価格上昇を期待される方は、国内取引所のコインチェックをご利用ください。
500円からネム(暗号資産XEM)を購入できるので、投資初心者の方でも気軽に始めることができておすすめです。